前川神社 川口市前川町3-374
【前川神社 案内】
前川神社は、当社縁起によると永正9年(1512)7月15日の雷火によって社殿や古記録を焼失してしまったため詳らかではありませんが、創建はそれ以前に逆上ると思われます。初め御神体は文蔵村(現浦和市)に祀られたいましたが大洪水で流され、この地に堰き止められたことから堰神社として勧請し、勢貴社と改めたといいます。
明治6年(1873)前川村の村社となり島在家神明社・山王社などを合祀し、昭和40年には勢貴社を前川神社と改称しました。また、江戸時代の『新編武蔵風土記稿』には、「勢貴明神社、祭神、多気津姫命、水災守護のため勧請」とあり、古来より洪水はもとより災難を防ぐ厄除けの神様で、前川の鎮守として由緒ある神社であることが伺えます。
川口市指定文化財(建造物) 昭和53年4月5日指定
前川神社内本殿
このうち本殿は、大正年間に神明造りの旧本殿を造り替えたした際に屋根をトタン葺きにし、正面の階を取り除く等の修理を行い、一境内社としていたものです。昭和53年の御社殿の改修及び諸殿改築整備の折に解体され、破損・腐食部分を補修復元し、新設の鉄筋コンクリート造りの本殿の内本殿として納められました。
建物は間口1.55m、奥行1.31mの身舎(もや=内陣)の前面に向拝(ごはい)を付した流造の板葺きの一間舎で、見世棚造です。身舎は太い地覆いを井桁にくみ身舎円柱として、腰長押と内方長押をまわし、正面のみ腰長押をあげて幣軸で板唐とを釣り込み、三方壁面は横板とし舟肘木で桁を受け、妻は桁と妻虹梁を組んで豕扠首で棟木を受けるものです。建築様式から見て桃山期の建築と思われ、貴重なものです。
川口市教育委員会の解説を引用
→川口市文化財リスト →身世棚造について
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